
秋分が近づくと、昼と夜の長さがゆっくりと近づいていきます。
明るい時間だけが大切なのではなく、暗い時間にも同じだけの役割がある。
季節は、そんなことを静かに見せてくれます。
植物も、光を受けている間だけ育つわけではありません。
日が沈んだあとも、根は土の中で働き続けます。
昼に受け取ったものを整え、次の日へつなぐ時間があります。
私たちも、動いている時間ばかりを評価しがちです。
何かをつくった日。
前へ進めた日。
目に見える成果があった日は、安心できます。
けれど、立ち止まった日や、気持ちが沈んだ日にも、見えないところで整っているものがあります。
光だけを求めなくてもよいのだと思います。
元気な自分と、疲れている自分。
進みたい気持ちと、休みたい身体。
どちらかを消すのではなく、同じ場所に置いてみる。
光と影が並ぶ庭には、強さだけではない穏やかな美しさがあります。
季節の釣り合いに倣いながら、今日の自分にも、ちょうどよい居場所をつくっていきます。
急がず、比べず、育つ時間を見守る。
根ノ庭
