秋の庭では、花のあとに小さな実や種が残っている枝に出会います。
そのまま残せば、鳥や小さな生き物の食べものになるかもしれない。熟した種が地面に落ち、次の季節へつながることもあります。
一方で、すべての枝に実を残すことが、どの植物にも合うわけではありません。株の状態や植物の種類によっては、実を減らし、根や芽に力を戻す方がよいこともあります。
枝先だけを見て決めず、葉の色、枝の張り、土の乾き方、これまでの成長を合わせて見ます。
残すことと、休ませることは、反対の判断ではありません。どちらも、その命が次へ進むための整え方です。
私たちの暮らしにも、誰かへ渡したいものと、そっと手放して休ませたいものがあります。
枝の先に残る実を見ながら、今の自分に必要な残し方を考えます。
急がず、比べず、育つ時間を見守る。
根ノ庭



